2006-01-01から1年間の記事一覧

JB、黒田、東野

ジェームス・ブラウンが死んだ。青島より岸田よりショックだ。 小学校のときに友人の家で聴いたJBやアレサ、シュープリームス、ソウル、モータウンにはまった。中学になると友人はポップコーンやセックスマシーンの曲や踊りを教えてくれた。当時のインタビュ…

池田龍雄、ダンカン舞踊、金森穣

池田龍雄はいったいいつ作ったかと思うほどすばらしいパワフルな新しい作品を発表。木をこのように絵画的に使い、平面と組み合わせた展示には圧倒された。78歳とは思えないほど精力的にさらに前に進んでいる。京橋のギャラリーユマニテで26日まで。佐藤道代…

仏像、ベルギー、スタダン、長岡

土曜日、舞踊学会はポストモダンがテーマで、福本まあや、武藤大祐、中島那奈子、関典子がなかなか面白い発表。また、厚木凡人の映像がすばらしかった。 久しぶりの阿佐ケ谷アルスノーヴァ。境野ひろみは独自の世界が広がる 日曜最終日なので朝一に東博で仏…

maldoror106★フリオ・ゴヤ、舞踊学会、透視的情動

■…………………………………………………………………………■ マルドロール ■…………………………………………………………………………■ mail magazine ■…………………………………………………………………………■ contents no.106.2006.11.30 ■…………………………………………………………………………■ Nobuo Shiga ■…………………………………………………………………………■ ★メールアドレスは☆…

名倉、野原一郎、プリュリエル

名倉ジャズダンススタジオ公演はとっても面白かった。青山劇場でゲストに鳳蘭、三木雄馬、佐藤洋介、桑原文生などの若手実力派を迎え、楽しい舞台を作りあげた。冒頭の群舞から階段式に上下する舞台を生かし、迫力のある展開。ゲストも魅力的だが、五十人以…

透明迷宮@ いずみホール

西国分寺のいずみホールは独特のシンプルかつ教会のような雰囲気が、笠井の感覚に合う。高橋悠治との作品で今回は振付けのみ。 上村なおかとフラフラ入ってきて戯れるようにピアノの前へ立つ悠治。即興で奏でるピアノは、テンションも音自体もすばらしい。上…

ボテロ、コンドルズ、松下正巳

ブラジル出身でスイスで活動するギレーム・ボテロは、巨大な鮫のオブジェ三つに、奇妙な動きをする女性、マッサージの男と客という設定で、噛み合わない関係がダンスのような動きをつくる。冒頭の黒ビニールを被った男が息を詰める窒息感が、全体のトーンを…

ヤスミン、ジュリ・ニオッシュ

ヤスミン・ゴデール作品は男女デュオで男が相手の動きを制限しながら作っていく世界。歪んだ感覚が誇張されたリアリティを獲得している。なにより灰野敬二のバイオリンと声の不快な音が効いている。 ジュリ・ニオッシュの作品は回転するプロジェクター装置に…

ルカバリエ・今津@ 青山円形

レンツ作品は闇のなかでソロ。見えない舞台への意欲を買う。さらに踊り続ける執拗な腕の回転はミニマルかつ身体のリアリティを出す。しかしシビアにいえばそれだけだ。次の位相を獲得しないと、挑戦の枠内にとどまる ラララの過去で語られがちだが、その技術…

言葉とダンス、飯村昭彦

11.5のダンスフォーラムは「言葉とダンス」。三浦雅士は基調トークで、言語とダンスは根源的な人間の表現と語る。副島博彦によるインタビューで森下真樹は、口下手ゆえの身振りが独特の動きを産んだと感じさせた。榎本了一によるインタビューでは、伊藤キム…

デロワイユ、まことクラヴ@ 円形

ダンストリエンナーレでは、カナダ・モントリオールのダニエル・デノワイエが三人の女性を振り付けた。ギターアンプのフィードバック、いわゆるハウリングを使いながら、それぞれの独自の動きを生かした舞台。特に足にこだわったダンスや映像には、アイデア…

トリエンナーレ、浄智寺舞踊

トリエンナーレのディレクターズフォーラム。テーマは「フェスティバル」で、イスラエル、フランス、ドイツ、カナダ、韓国、日本のディレクターらが集まって、プレゼンと各国事情紹介からフェスティバルの意味と未来について語り合った。特に新しい意見や知…

のぎすみこ@ZAIM

バンクアートからザイム、ZAIMに立ち寄った。ここでのぎすみこ展をやっている。部屋を一つ丸ごと、なかに布で白い空間を作り出す。女性器を思わせる物体、虫の幼虫が羽を付け回る空間は、静かに白く静謐だ。もろエロスを見る人もいれば、優しい空間を感じる…

大野一雄フェス、斎藤、トンミ

三日間の百歳記念フェス。横浜バンクアート。29日のトークで渡辺保は大野には俳優性、溶ける身体、西洋性があると語る。また中村文昭は、生も死も一つということは、自己と他者の境もなくなるとし、さらに舞踏の発生には戦争での価値観の崩壊が影響を与えた…

マサビュオ、河村、志水、ジャズ

恵比寿日仏会館でかつての先生、ジャック-プズー・マサビュオの写真展。日本の風景を水に映った姿で切り取る。当時習った中井珠子に30年ぶりで遭遇。 次いで銀座青木画廊で河村悟展。印画紙に直接映したものとボラを使った黒と白の作品はなかなか美しい。 更…

百歳。踊りに集うパワーは凄い

大野一雄百歳記念のイベントが、横浜バンクアートNYKで10月27日に始まった。細江英公の写真集が完成し、各地から集った舞踏家たちが踊り続け、凄まじいパワーだった。特にYAP/KAZのパーカッショングループの音が会場に活気を与えた。後藤茂が刀を持って行っ…

上星川、ジョナス・メカス

新しい雑誌『コルプス』のために大野慶人インタビューを行った。やや酔いながらの五時間は充実した時間だった。 大野舞踏研究所は相鉄の上星川駅から丘の上、昨年の今頃、ここにしばらくジョナス・メカスが来ていた。ダンサーやカメラマンと通い、大野と踊る…

佐熊桂一郎を見る

ある画家の存在を知った。油で日本のイコン的世界を描く。神社に昔から奉納されていたような雰囲気で、顔はシンプルな巫女的表情だが、本物はなんとも魅力、独特の質感がある。 とあるコレクターのお宅で見せていただいた。山下菊二、クービンなどの傑作に触…

ダンストリエンナーレ2006

青山円形劇場とスバイラルホールなどで、ダンストリエンナーレが始まった。三年に一度のダンスフェスティバルで海外からも多くのダンサー、グループが参加する。22日の初日は上村なおかとカンパニー7273。 上村なおかの『最後の星』は横山愛とのデュオ。冒頭…

合田成男、中村文昭、西川箕乃助

写真はテルプシコール舞踏新人シリーズ講評会の合田成男(左)と中村文昭。出演者五人に賞状授与、賞名説明の後、批評家による講評がある。厳しい意見も出るが、初めて来た観客は、こんな丁寧な会、踊り手のためになる会はないといった。他に講評者は佐藤正…

舞踏新人シリーズ@ テルプシコール

中野のテルプシコールで開催されている新人舞踏家発掘、研さんの場、舞踏新人シリーズは二十数年、33回を数える。今回は五組。鶴山欣也のところに来ている外国人二人、小林嵯峨の弟子二人、大野一雄の弟子、大森政秀の弟子。今日は最終日で1700から。あと講…

マグサレの魅力、ダンチョウテー

小林嵯峨、宮下省死、成瀬信彦。アクのある三人が三者三様、悪くいえばバラバラになるかと思いきや、なんとも素晴らしい。久しぶりに舞踏の混沌、おどろおどろしさ、馬鹿馬鹿しさ、気持ち悪さが満杯。インバクト抜群で、まさに暗黒舞踏。ゴムで宙吊り、ミイ…

新宿のドヤ、石丸魚

写真は新宿のドヤ街。南千住で見かけた一泊2000円などの宿と同じ作りの極端に天井が低い宿が新宿にもある。つまりは極度に狭い「個室」。一度は入ってみたいのだが。近くに前に頼んでいたデザイナーの事務所があった。不思議な地帯が駅のすぐそばにあるが、…

即興シアター『カバレット』

南北線王子神谷の劇場、シアターバビロンの流れのほとりにてで、舞台。杉田丈作、井上みちるの舞踏に加藤啓の人形、美術、千野秀一の音楽。混沌をエンターテイメントにしようという試みだが、千野がいい。携帯レコードプレーヤーの導入からシンセ、生音の増…

残波、Viron 、そして阿佐ケ谷

沖縄太鼓グループ残波、ZAMPAを見る。リズム感はひっかかるが、獅子舞からコントなど、楽しいエンターテイメント。オーチャードだったので、本店前のヴィロンでフレンチ。ワインの有馬に奨められて何度か。パンが有名だが、しっかり旨くボリュームがある。子…

人・形(ヒトガタ)展@ 丸善 OAZO

人形作家からフィギュアまで三十九名の作品が集まった。四谷シモンの弟子もいれば独自の活動をする人も多い。今回『TH』でインタビューした井桁裕子による舞踏家最上和子の人形は屍体のようなインパクト、新作の赤ちゃん二つも可愛いながら見事なディテール…

日韓、ダンスシード、大野一雄

日韓ダンスコンタクトを二日見た。韓国も見るたびに変わっている。ただモダン、コンテンポラリーのなかで模索している。中ではキム・ヨンチョルのグループが舞踏的モチーフと緊張を模索しつつ、伝統舞踊の匂いをただよわせるところにひかれた。楠原竜也は面…

ジャン・サスポータスVS 斎藤徹

ピナ・バウシュのダンサージャン・サスポータスは、『カフェ・ミュラー』の最近の公演など存在感がある。パリで日本の合気道を学び、その来日のときは講師を勤めた。そして以前からセッションハウスでワークショップを行い、たまたまコントラバスの斎藤徹と…

めぐる、凪、文楽から河村悟へ

石井かほりが撮った『めぐる』を表参道で見る。木版染職人のドキュメンタリーで、凝らずシンプルな映像に女性の優しい感性が光る。アップリンクで公開が決まったらしい。 渋谷にでて、凪でとんこつラーメン。スープとチャーシューが旨い。胡椒ダレも魅力。 …

ユニコンは男根か、黒塚の女たち

シアターカイで黒塚伝説の女たち、国際フェスのラスト、名モダンダンサーたちが集結した。アキコカンダのオーラは半端じゃなく妖精だった。月とともに昇るケイタケイはやはり前衛のパワー、石と戯れる竹屋啓子、スラヴァのアベマリアが効果的な石黒節子、そ…