めぐる、凪、文楽から河村悟へ

石井かほりが撮った『めぐる』を表参道で見る。木版染職人のドキュメンタリーで、凝らずシンプルな映像に女性の優しい感性が光る。アップリンクで公開が決まったらしい。
渋谷にでて、凪でとんこつラーメン。スープとチャーシューが旨い。胡椒ダレも魅力。
そばのルデコで球体関節人形展。13人のなか、中尾美穂、林美登利に注目
銀座藍画廊で伊藤雅恵展。色が優しいポップでいい。ニパフのアーティストに遭遇。
ギャラリー58で風倉匠のパフォーマンス『ピアノを打つ』の映像を見る。梱包したグランドピアノを解体しながら鞭打つ風倉。すばらしい
そして文楽仮名手本忠臣蔵』。玉男に加えて最近は文吾も休演。心配だ。義太夫はかなり若返っている。聞き取りやすいが、灰汁がある人が少ない。三味線も感覚が今風と思う瞬間がある。古い世代よりもピッチ、長音は確かだが。
そしてタナトス6の詩人河村悟、公演後のパーティに参加。博多の精神科医、若い舞踏家など面白い人が集まっている。最後は近くのえぞ菊に。みそラーメンの老舗で、九州組には珍しかったらしい
写真は村松画廊の伊藤誠展。ステンレスネットで不思議な造形だ。
24日文楽吉田玉男が亡くなった。もう、あの動きが見られないとは残念だ。一代の個性、男人形の繊細さ。安らかに。

志賀信夫