言葉とダンス、飯村昭彦

11.5のダンスフォーラムは「言葉とダンス」。三浦雅士は基調トークで、言語とダンスは根源的な人間の表現と語る。副島博彦によるインタビューで森下真樹は、口下手ゆえの身振りが独特の動きを産んだと感じさせた。榎本了一によるインタビューでは、伊藤キムは「身体国語辞典」を作りたいと語り、参加者に語彙などを呈示させた。
川崎徹の司会によるフォーラムでは、貫成人は、ダンスに言葉が入る場合を四つに分析し、立木あき子は、日本は文節化された言葉だが、欧米では音楽的に使用する傾向があると指摘した。歌人笹公人は古典的な感覚への共感を語り、川崎徹は、言葉の使用でダンスが弱体化してはいないかと指摘した。
さらにキムと森下は、言葉とは違う動きを意識的にするパフォーマンスを試みて、言葉とダンスを実践的に探ろうとした

夜は阿佐ケ谷南の香染美術で、飯村昭彦展。赤瀬川原平らの超芸術トマソンの「煙突」で知られるが、巷のトマソン的なものをさらに美的に撮り、最近はダンサーも撮影する。そこには常に新鮮な飯村の驚きと愛情が感じられる。14日まで

志賀信夫