2006-09-01から1ヶ月間の記事一覧
ピナ・バウシュのダンサージャン・サスポータスは、『カフェ・ミュラー』の最近の公演など存在感がある。パリで日本の合気道を学び、その来日のときは講師を勤めた。そして以前からセッションハウスでワークショップを行い、たまたまコントラバスの斎藤徹と…
石井かほりが撮った『めぐる』を表参道で見る。木版染職人のドキュメンタリーで、凝らずシンプルな映像に女性の優しい感性が光る。アップリンクで公開が決まったらしい。 渋谷にでて、凪でとんこつラーメン。スープとチャーシューが旨い。胡椒ダレも魅力。 …
シアターカイで黒塚伝説の女たち、国際フェスのラスト、名モダンダンサーたちが集結した。アキコカンダのオーラは半端じゃなく妖精だった。月とともに昇るケイタケイはやはり前衛のパワー、石と戯れる竹屋啓子、スラヴァのアベマリアが効果的な石黒節子、そ…
砂連尾+寺田@駒場あごら劇場は、黒い壁にチョークがポイント。振付、アイデアも面白いが、やはり寺田みさこの動きが売りだと思う。素早く独特のダンスのボキャブラリーは、彼女の場合、ダンス的ではない動きにも有効だ。そしてそれを支えるのが二人のつなが…
一生の不覚。 といいたくなるくらい、人に伝えたい、面白い舞台を見た。しかし中身はネタばれになるので、書けない。いまやっている梅田宏明、鈴木ユキオ、遠田誠、三人の振付家の作品。その一つは、舞台の途中で思わずみんな拍手してしまうほど、面白いかっ…
フランス在住の舞踏家、岩名雅記の監督による劇映画。初監督作品。パスカル・マランによる撮影は美しくタイトな映像で魅惑的だ。戦後の日本の奇妙な話をオープンセットとノルマンディの城などのロケで展開。子役に舞踏家澤宏、長岡ゆり、首くくりたく象など…
ギャラリーナディフで篠原展「毒ガエルの復讐」、松蔭とのトーク。篠原はボクシングペインティングで知られる。実は高校時代彼の『前衛の道』を読んでネオダダとその時代、ハプニングにひかれた。虹色に輝くその本がこのたび復刻され、会田らとの対談集も刊…
枇杷系は始まりがインパクトがあった(吉祥寺シアター、9.9)。ホリゾントのシャッターがゆっくり開き逆光のなか、倒れている女性、真ん中で一人がうわむき、頭をこちらにしてゆっくり進んでくる。奥にはバイプの足場。ぞくぞくした。 大倉摩矢子はこれまで…
約三十分ずつのソロ。中村は黒いキャミ風にパンツで壁から伝い始めて床を這う。貼られたガムテープを剥がし床に目立つ傷を探す。その場面で、中村の魅力が見え始めた。さらに上向けに両足を折ってたおれた姿もいい。そして音楽が日本のはっきりした歌詞の曲…
日本の前衛バフォーマー、美術家、風倉匠展が銀座四丁目のギャラリー58で開かれ、美術家池田龍雄と吉野辰海のトークが行われた。話はあちこちに流れたが、当時の匂いが感じられた。 翌日はキッドアイラックホールでニバフ、日本パフォーミングアートフェステ…
三の丸尚蔵館で動植採絵、第五期。ようやく最後で30幅見たことになる。今日は薔薇小禽図にひかれる。あの右上の黒い網のような部分は何を描いたのか、白抜きの小さな花にも見える。のみならず不思議な薔薇の構成で、絵に独特の力がある。 見ていたら小さなカ…
森山開次はいいダンサーだ。昨年ダンス白州で土と格闘する姿が印象的だったが、今回は種子田郷の音、能楽師の声と格闘しながらも、自分の世界を構築した。刀、書、能楽など日本的モチーフを使いつつも、種子田の生音から作ったノイズ的サウンドや動きは、い…
スバイラルガーデンで展覧会「アマゾンへの懸け橋」でライブペインティング。シュールな自然とでもいう感覚は面白い。パリで学んだ技術も確かで気さくな50歳。 志賀信夫