2006-06-01から1ヶ月間の記事一覧

菊島延幸

暗転から光がさすと下手上に何か足らしきもの。その下は坂、板が立て掛けられ、上に人がいるようだ。かなり急な傾斜からゆっくりと姿を表す。この出だし、登場がいい。ゆっくりと降、伏し、壁に向かい、倒れる。緊張感がある。さらに中央で、横たわったまま…

浅井微芳、若冲、笠井叡VS高橋悠治

三の丸尚蔵館への途中。パレスホテルのギャラリーに人だかり。書家の浅井微芳によるパフォーマンスだった。テクノっぽい音楽をかけながら、大きい紙の周囲に何十組もの筆と硯を置いて書き続ける。墨も茶墨、緑墨、金粉を混ぜたものまでさまざま。穂の長い筆…

アンダーソン・カサグランジ公演

大野一雄舞踏研究所に来ているイタリア系ブラジルダンサーのソロ。入れないような小さなタンスから登場し、ビアノに登り梁に上がって猫のように啼などからニーナ・シモンの奇妙な果実で吊る下がり、鏡を立ててオフェーリアとして入水、さらに白鳥で蘇生して…

飯田章出版記念会@ アルカディア

飯田章は30年前の群像新人賞。書き続けて最近は芥川賞候補にもなりながら、まだ単行本がなかった。内容的にセンセーショナルなところがないためだろうが、非常にしっとりとうまいいい作家なのだ。 実は華の会という市民講座で読書会指導をやっている先輩であ…

reset-N、畳半畳、山本萌

「アダージォ」あごら劇場、6.10は白い舞台に町田カナとフランス女優の二人芝居。さまざまなテクストからのコラージュによる短篇集だが、妊娠、セックス、娼婦などのテーマで繋がっている。会話は日本語とフランス語に字幕だが、対話ではなくモノローグがぶ…

室伏鴻、大山美信、舟越直木

室伏鴻「quick silver」は昨年バンクアートでやった作品だが、まったく違うものになった。バンクアートの廃墟、暗がりで自由に移動しつつ踊る室伏は、雰囲気にあった廃墟に生息する動物のようでもあったが、今回は劇場を超えて彼の踊る力が溢れだした。 黒い…