若冲の盗撮者、篠井から畳半畳へ

三の丸尚蔵館で動植採絵、第五期。ようやく最後で30幅見たことになる。今日は薔薇小禽図にひかれる。あの右上の黒い網のような部分は何を描いたのか、白抜きの小さな花にも見える。のみならず不思議な薔薇の構成で、絵に独特の力がある。
見ていたら小さなカチカチいう音。見ると荷物を持ち上げ、陰で隠し撮りだ。警備員に引き渡す。
そして増田直行さんにばったり。本当にあちこち見ていて、画廊を歩くとなぜか前に署名がある。行動パターンが似ているのか。
中野テルプシコールで篠井世津子。還暦を前にしてこれほど動けるのは、やはり凄い。ソロには味がある。これから新たなスタートという決意を応援する。
さらに歩いて高円寺の無力無善寺で畳半畳。オドリコの縛り蝋燭アラベスクには驚嘆。いいなあ。相良・秦組は頑張っているがエチュードの印象。若尾伊佐子、いいのだが、ちょっと型になってきている気がする。
終わって店主が、つまらない。こんなのに2000円払うのか、半額俺が返すと騒ぐ。確かに終盤は甘い作品だったが、畳半畳は玉石混淆、小さな畳半畳分でなにができるかというアンデパンダン的実験の場だと思っている。そういう認識でなければ、辛いかもしれない。ただ、ライブハウス店主は、一般にはダンスともしれぬ作品になんで人が集まるのか、わからないという戸惑いを抱いているのではないか。あるいは彼なりのパフォーマンス参加なのかもしれない。予定時間になったので席を立ったが、その後、どう展開したのだろうか。踊り手にとっては貴重な場でプラスになると思うし、見る側からも意外な作品やキャラクターに出会える場だと思う。主催の中西レモンは頑張ってほしい。
ちなみに今日明日は神楽坂ディプラッツで畳半畳公演がある