等伯、カラヴァッジョ、小山哲生、Mラボ

★3月21日
長谷川等伯@国立博物館。いっばいあったけど、強く響くのはやはり松林図。近い作品はあまりない。竹林も違うなあ。初期、後期を含めると同一人物的でない。もちろん工房化していた部分はあるだろうとは思う。10時
ボルゲーゼ美術館展@都美術館。カラヴァッジョ、ボッティチェルリラファエロにひかれてつい。こちらはすいている。作品点数も多くなく手ごろだが、カラヴァッジョもまあまあ。でも、殺人後、逃げつつ描いた三点の一つつうのは、なかなか面白い。殺人者の絵ということね。12時
●人人展@都美術館は30年以上続き、すぐれた作品が集まる。ビタミンアートで有名な小山哲生さんに会う。平田実さんつながりで在ル歌舞巫、中西レモンらも知っているというから驚いた。60年代のバケツに入れたリンゴに雲子をして観客に投げた、舞台上で豚を殺したなどで知られるが、いまは人形と幻想的な絵画を描いている。14時
●M-ラボラトリー@アサヒアートスクエア。タイトでよかった。舞台を回り続ける丸山をよそに中では次々とダンスが展開する。上村なおか、斎藤、笠井などの力もあるが、しっかりした作りで踊りを見せる。ただ、どこかに破壊や弾ける部分があると、さらに魅力的だ。19時
★写真は小山哲生さんの作品、モンロー


★3月22日
大駱駝艦・奥山ばらばの『さぐらんぼうい』はかなりよかった。後向きで地味に作る踊りや墓石とからみ巨体を抑えた踊りの探り方がいい。うまい踊り手ではなく、おそらく不器用なのだが、そのままの体を投げ出しつつ、自分のできる踊りをつくるという姿勢が響いてきた。
 また、それと対照的に、黒塗り男の人間香炉を回転させる男たちの迫力、仰向けの男たちの上でブランコに乗る女たちと血のような赤布、赤ビー玉などのコントラストとスペクタクルはかなり魅力的だった。クリムゾンの音はベタだが効果的だといえる。志賀信夫
★写真は人人展の成田朱希作品の部分