小松原庸子スペイン舞踊団40周年

★1月8日
新国立劇場の公演『Hibiki』は迫力だった。その大きな要素はゲストの林英哲である。大太鼓の音は腹に響き、手下たちとの合奏もそれぞれのソロを交えるなど多様に展開し飽きさせない。また、もう一人のゲスト、フラメンコ・ピアニストのドラデとの共演も巧み。パーカッションは比較的合わせやすいとはいえ、和太鼓はなかなか難しいところを見事に合わせた。ピアノはカホンとのコンビが基本で、そこにギターラ・カンテなどが絡む。ギターラもスペイン人だが、いまいちかなあ。ピアノは現代フラメンコというかチック・コリアフュージョンな感じである。
男性ダンサーの大半はスペイン人ゲストだが、中でもエル・フンコのサパテアーデは凄い。早さ、迫力ともに圧巻。オヨスのソリストと聞いて納得した
踊りは群舞中心でなかなか凝った振付・演出で見せる。ソロがもっと見たい気もするが、音楽との絡みも楽しく満足。小松原はさすがの風格、雰囲気で存在が素晴らしい。後半、女たちを振り付けたりしながら踊る演出、アンコールに踊りへの情熱を見た
★写真はスペイン、いや市川の太陽。正月らしいしょ志賀信夫