川口隆夫『a perfect life』

★8月12日、d-倉庫
ダムタイプに参加し、ソロでも活躍する川口隆夫。会場に向かうと撮影クルーと川口ら。路上を転がるパフォーマンスをライブで会場に流していた
普段は二階から入るが今回は舞台裏側から舞台を通って席に着く形。舞台中央手前の透明パネルが観客を映し、それを通してライブ映像が見える。やがて映像とともに川口らが入ってくる。
今回はアジア系イタリア人女性、イチェン・ズッフェラートとともに出演。まずパネルの手前で川口がテニスボールとともに横たわって動く。ボールをつねに体につなげて動くことで自然と奇妙な姿勢になる不自由さから踊りが生まれる
イチェンが英語でリスボンでの出会いとそれぞれのパフォーマンスについて話すと川口が訳してパソコンで打ち、文字が投影される。パネルに女性が白いペンで地名と地図を書き、川口はマイクで昨日の小さな旅について語る。やがてピンポン、テニスをパネル相手に壁打する。やがてこれらは、自爆テロから特攻隊、川口の歌う同期の桜につながる。日本と海外の間で感じることと体の感覚をつなげて表現する川口の試みが光るのは、これからだろう
なおダムタイプ藤本隆行が照明だったが、LEDなどを使わずに、劇場備え付けの機材で繊細に照らしていたのも印象的だった

★写真は駅で
志賀信夫