■田村のん、NBA、マグナテク

★7月26日
シアターカイの公演。田村のんはホリゾントに張りつき動く冒頭は印象的。センターに来てからは曖昧。女性の三味線が目立った
NBAバレエのローラーコースターは海外のバレエダンサーたちの華麗な競演
特にドンキ・ホーテのアディリアリス・アルメイダとジョセフ・ガッティのペアがいい。アディリアリスはもちろんだが、男のガッティ、これは際立った
最初のNBA若手男子による群舞はソロを交えてなかなか見せる。エンディングとともに、安達哲治の見せる演出はなかなか楽しく、満足できる一夜だった
★7月30日
ムーブ町屋コレオグラファー・コンサート
■最初の福島千賀子は冒頭、自分の胸を揉むなど、意味ありげな始まり。動きはシャープで見せるが、音楽とともに少々予定調和的か
■次の垣内友香里振付け作品はタイトな抽象化とそれを壊すラストの歌うオヤジの乱入がポイント。いつもとはまったく違うトーンで実験的だが、最初と後半の声など精度がほしいし、異なる体のほうが、飽きさせない気がする。しかし新たなチャレンジとして期待したい
■マグナテクは武智圭佑のフィードバックノイズが空間を作り、武智と博美のダンスがそこに拮抗する。生の感覚が音のなかに立ち上がる。ただ、「絵」になるので、枠を飛び出るはみ出し方をさらに求めたい
志賀信夫