満月がなりやまない

★風邪なのにパーティで踊ったら、案の定悪化。病院に行く羽目に。7月14日は一日寝て、ハワードホークスの『フロントページ』を見たら、面白くて止まらない。たぶん後に何度かリメイクされて見たものだが、メチャ面白い。今日も帰ったらホークスと決めた
★7月15日。しかし二日かぎりなので、まず荒木志水『満月がなりやまない』をディプラッツで見る。
荒木は和光大学時代に福原哲郎に師事し舞踏を学ぶ。そして伊藤キムの輝く未来に参加するなど、舞踏的感性でコンテンポラリーダンスの舞台を作る。
舞踏新人シリーズのソロを始めいくつか舞台を見てきた。この作品の原型も見た。そして、確実に成長していると思った。
覆面を被った白い衣裳の7人の男女は奇妙な雰囲気を醸し出す。さらに乳房葡萄など、ちょいエロ感覚もいい。その後の荒木の上手壁ぎわから始まるソロはかなり見応えがあった。いわゆるダンステクではなく、自身の動きにきちんと身体が立ち現われていると思えて、もっと見たかった。
さらに、後半、部分白塗り状態でロボットというより初期テレビゲームのような振りで左右に進む群舞も秀逸。キムの試演会でも目立ったモチーフを進化させた。特に最後に六人が下手に消えると一人が入れ替わりで出てきて上手でフェイドアウトする部分は、格好いい。その後の男二人の場面より、ここで終わったほうがいいかもしれない
ただこの二人の男性、個性的で白い衣裳でもなかなか目立ち、面白い
ぜひ次回も男性を交えた舞台をと思う
志賀信夫