東京シティ・志賀、ひめしゃら塾

★7月19日
★東京シティ・バレエの『ロミオとジュリエット』。腐食させた金属板を配した装置は現代的ながら中世物語にもよく似合い、移動壁や透けて見える照明など、斬新だ。これは演出・振付の挑戦も象徴しており、いずれも成功を収めた。女性たちの存在を立てて争いをわかりやすく見せて、物語性が浮き上がる。ジュリエットの志賀育恵は愛の喜びと悲しみ、苦しみを見事に表現した。若手振付家中島伸欣による新たな意欲作として、高く評価したい。
★夜はひめしゃら塾の舞踏公演。こせきすまこに学んだ野口祥子が主宰。狛江の泉龍寺で毎年公演。地元・檀家など、地域に溶け込む舞踏公演は貴重。入江淳子は舞踏的ではないが、まあ見せる。山海塾の松岡大は若手ながらさすがに舞台を決める。続いてほしい企画だ。入江要介の尺八も巧い
★写真はひめしゃら塾の舞台の泉龍寺鐘突堂
志賀信夫