東野祥子『メス』リトルモア地下

原宿駅から線路添いに五分ほどいくと人が並んでいる。小さなスペースは出版社リトルモアのギャラリー、アートスペースで、舞台を展開中。白い空間にレーザー、スモークのなか、銀ヘル、銀ワンピの東野が動き出す。しかしデジタル世界に見えるなか、アナログ感覚がガムテープによる音の場面などで浮かび上がる
音のカジワラトシオと実験感覚溢れるこの舞台では、やはり東野の過剰、限界を求める動きが際立つ
メスは牝を切り裂き、「私」の「エス」を露呈させ、50名の観客に突き付けた
20090614
志賀信夫