サスポータス、斎藤、マヌーリ

★いやあまさに最高の時間を過ごしました。
斎藤徹コントラバスにオリヴィエ・マヌーリのバンドネオン、ジャン・サスポータスのダンス。そこに小林裕児のライブペインティング、今井和雄のギター、竹内登志子のダンスが絡む。
きっかけは乾千恵の画集『七つのピアソラ』と斎藤徹。タンゴバンドにも参加していた斎藤はジャンとのデュオを長くやっており、今回のピアソラツアーとなった。工藤丈輝との舞台のあと斎藤からその話を聞き、さらにジャンにインタビューした僕は、大のピアソラファンでもあり、アルゼンチンでバンドネオンも買ってしまったゆえ、行かないわけはない
さてそのピアソラは非常に魅力的だった。ギドン・クレーメルによりピアソラにはまったため、欧州で演奏されるピアソラはより肌に合うのか、ゾクゾクしっ放し。オリヴィエの音は見事に流麗かつ音楽性の高さを感じさせ、斎藤は大胆に遊ぶは遊ぶ。ギターの音が入ると厚みが加わる
そしてジャンのダンスは極力抑え、一瞬激しさが垣間見えると、その静かな情念がピアソラの音と重なり、涙が出そうになる。小林裕児の絵も二作目は奇妙に楽しい。女性による龍のようなオブジェとともに、いい空間を作った。
ギャラリースペースに大勢が集ったが、長野、京都、広島、名古屋など十七日にわたるツアーでコンビネーションも素晴らしい
次回はぜひ大きい舞台でも
★写真は真ん中にジャン、後ろにオリヴィエ、右手前に斎藤。
志賀信夫4-B