篠井世津子『神の鳥』テルプシコール

ジャズダンスで一時代を築いた篠井世津子は60を迎え、新たなソロへ踏み出した。踊れる、音楽とともに動く体を前半敢えて酷使し愚直まで繰り返すさまざまな動き。それは新たな自分を作るための儀式でもある。そうして壁に向かい抑えた動きは質感を増し、徐々に存在が高まってくる。赤い照明に抑えた激情を託し、静かに収める羽は確かにはばたいていた。明日日曜まで。一時と六時、中野
志賀信夫