ダンス白州、大野慶人、福士正一、上杉貢代、田中泯ら

ここに来ると大勢知人に会う。知らなくても話すとだれかとつながっている。国内外、大きなネットワークが、山梨に集約する。
17日竹林。佐成哲夫は地面に横たわったところから、彷徨い始めた。そして倒木によじ登る場面はかなり絵になった。石原志保は農家の脇で戯れながら、小道に入り、次第に感情を示しながら暴れていく、揚水の音など、女性的な感情を強く感じた。大野慶人は研究生ら9名とともにという大所帯で踊った。竹林からかぐや姫という話にして、女性たちがみなかぐや姫というイメージで、ちらばり、鏡を持つ男に顔を深紅の花にしたティツィアーナが向う。慶人大野一雄人形で踊る。なかで短いカナダのルーシーのソロが存在感を出した。
18日栗の木、竹内登志子は袋を持ち道をゆっくり下る。その緊張感が言葉で変質した。福士正一は落武者のように農道を下りさと芋畑の葉に埋もれ、女の着物で栗の木と戯れる。畑をさらに下って纏う赤い布が緑に映えなんと鮮烈なことか。上杉貢代はレトロな洋装に日傘でエレガントに、坂の下から登場し、道路に籾を蒔いて、円形の空間を作る。そこで横たわり、座り、踊り出す姿には、大野一雄を彷彿とさせる、美と廃、天と地のアンビバレンツが感じられ、素晴らしかった。
17日夜は若葉しげる大衆演劇弘前の鳥井野獅子舞。後者は獅子が聖なる空間で法悦する踊りと男女の三角関係を描く踊り、聖俗遭わせて持って面白い。
18日夜は近藤等則vs土取利行vs田中泯のコラボレーション。後半、泯が入り込んで踊りまくった場面に感動した。