大野一雄さん宅に弔問再び

7月5日は、フランスに帰るフィリップ・シェエールさんとともに大野さん宅を訪れました。写真は今の大野一雄の祭壇です。
メキシコから新しい大野一雄人形が届き、慶人さんがプレスリーなどで二曲踊ってくれました。初お目見えの人形には秘密があります。これはたぶん17日の追悼会でお披露目されるでしょう。
そして岡本太郎美術館の村田慶之輔館長らが到着。一緒にワインなどで献杯。大野さんの好物の鶴岡の天丼や、慶人さんが外国人がベジタリアンだったらと作ってくれていた厚揚げ、枝豆の煮付けなど色々ご馳走になり、最後はテキーラでフラフラ。
17日は念願の慶人さんのお兄さんのシャンソンも聴けそうです。五十年代に本場ムーランルージュに三ヵ月出演していた方で、数十年振りの兄弟共演となるかもしれません。
追悼会は「ブラヴォー!大野一雄の会」、場所は横浜バンクアートNYK。二時から七時、会費千円で献花、ドリンク、展示などです。詳しくは大野一雄舞踏研究所サイトを御覧ください。弔電も送れます。
志賀信夫

大野一雄追悼式、7月17日

横浜バンクアートで行なわれます
詳しくはバンクアートや大野一雄舞踏研究所のサイトなどに出る情報を見てください
僕もわかり次第お知らせします
追悼のため、mixiのプロフィル写真も変えてみました。
2003年、荒川修作による岐阜の養老天命反転地で大野さんが踊られたときの写真です
志賀信夫

いよいよ7月3日西荻でライブです

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      Expanded Bodies 01
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★ライブとダンスをやります。ワークショップをしているフィリッ
プ・ショエールさんと舞踏家の俊英、入江平(f)に踊ってもらいま
す。
★最後は観客参加(音、踊り)のセッション。
日 時:7月3日(土)18:30開場19:00開演
場 所:THE"ロック"食堂The Factory
東京都杉並区松庵3丁目32-11、JR西荻窪南口徒歩5分
TEL 03-6676-8711
http://www.k5.dion.ne.jp/~voyant/japanese/Map.html
料 金:1500円+drink(foodもあり)
出 演1 入江平(舞踏)2フィリップ・シェエール(フランス
人ダンサー)3デルフィーノ・ネロ(在ル歌舞巫 vo, dance、
志賀信夫 t.sax, keyboard)、田中崇士(g)4コラボ/ セッシ
ョン観客参加可。参加希望者は予約を。各30分
問合せ:maldoror.ducasse24☆docomo.ne.jp
フィリップのサイト:http://www.philippechehere.com/
在ル歌舞巫:デルフィーヌ・ネロのサイト
http://irukasumi.at.webry.info/
詳細:http://www.k5.dion.ne.jp/~voyant/japanese/Live.html
チラシ:

http://www.geocities.jp/butohart/20100703.pdf
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追悼 吉田隆一、写真家

知らなかった。吉田隆一が亡くなっていた。大野一雄の稽古場に通いつめていた写真家だ。稽古場で出会ってよく話すようになり、やがて、大野一雄が岐阜の養老反転地で踊るときは、彼の車で、行く人を集めて一緒に行った。そこで、僕は大野一雄を抱え、朝日のカメラマンがそれを新聞に載せた。
さらに同じように、彼の車で、山梨のダンス白州に行った。昼間ダンス、舞踏を見て夜、初日の宴。いずれも日帰り、早朝集まり帰りは深夜。運転した彼は大変だった。
また、僕の企画で舞踏の井上みちるに踊ってもらったときは、モノクロの見たことのないようなすばらしい写真を撮ってくれた。
往復の車中の話で、尊敬する仏文学者、巌谷国士の弟子であったことを知る。僕も当時、たびたびお会いしていたので、意外な接点。仏文出身の写真家だった。
そういえば、大野一雄さんの追悼会で会わなかった。春に逗子に行ったときに電話したのだが、出なかった。
このまったく思いがけない吉田隆一の死を知って、言葉がでなかった。そして涙が溢れた。
ご冥福をお祈りします。

★僕たちが作っている『コルプス』誌創刊号。この大野一雄の写真は故吉田隆一撮影です。

本八幡・新天地は魂麺の出店

本八幡から八分くらいかな。たまたまそちらに用事でちょうどいい。昼は本来煮干し醤油と京橋ど・みそのコラボだが、夜メニュー新天地ラーメンを昼も限定で680円。それを食べる。見るからに二郎インスパイヤだが、半端ないごつい太麺に豚骨、醤油タレも強い。モヤシに刻み玉葱と固めの背脂がアクセント。1センチの厚いチャーシューの塊。食べ応え満点。ガシガシ旨い。こってり重たいのが好きな人にはお薦め。つけ麺も気になる。しかし後で喉乾くなう。あれ?

JET POET35 即興音楽と詩の朗読

JET POET vol.35 〜即興の音楽と詩の朗読の宴〜
★6/10★舞踏家鶴山欣也さんの企画です
メロディオンで出演します。原宿駅すぐ。ぜひどうぞ。志賀信夫
★朗読参加オープンマイクの時間あり

日時、6月10日2000開場2030開演
場所 JETROBOT
  原宿駅竹下口前左10Mhttp://www.jetrobot.com/live_cafe_jetrobot/main.html

料金 1500円+ドリンク500円〜
★出演
◆朗読:
大島健夫
http://www1.odn.ne.jp/goingthedistance/

・ZULU(鶴山欣也)
http://blog.goo.ne.jp/zulu19660509
http://mixi.jp/show_friend.pl?id=2861855

◆演奏:
・ひら (cajon、percussion)
http://mixi.jp/show_friend.pl?id=3028025

・小池実 (keyboard)
http://y-m-cafe.seesaa.net/
http://mixi.jp/show_friend.pl?id=3556540

・タロー(baritone sax)
http://www.myspace.com/koutarouasano
http://mixi.jp/show_profile.pl?id=7372281

志賀信夫(critic、t.sax、keyboard、melodion)
http://www.geocities.jp/butohart/
http://www.youtube.com/watch?v=oLF_rot_Sg4
twitterhttp://twitter.com/butohart

追悼文

大野さん
1977年、第一生命ホールの2階席から、その姿を見ていた。バッハの『トッカータとフーガ』の重厚なパイプオルガンの音が響くなか、客席から異形の存在が立ち上がる。白塗りに化粧、紅を差し帽子にマントの老婆のような人。媚を見せながら静かに舞台に上がっていく。すると倒れ臥して暗転。しばらくすると、明るいシュミーズのようなワンピースの華奢な少女が、恥じらいながら起き上がる。
下手からピアノとともに運ばれた男性は裸身の上半身をピアノに預け、バッハの『平均律』を奏でるはじめると、両腕を左右に開き、磔刑のキリストにも思える姿で、流れるピアノの音の中に浮かび上がる。
気がつくと、涙がこぼれていた。なぜ泣くのか、自分でもわからない。しかし確実に何かに触れていた。それは一つには本物の芸術であり、おそらく大野一雄その人とその心だった。
そのときから僕は大野一雄を追い続けている。代表的な舞台はほとんど見続け、20年近くたって、関わっていた雑誌で、インタビューをしようと決心した。そして初めて上星川のお宅に伺ったとき、わざわざ坂の下まで迎えに来てくださった。足が悪いのに。そうして、あの『ラ・アルヘンチーナ頌』のビデオを自らダビングして準備してくださっていた。
インタビューを始めた2時から気がついたら8時すぎ、時に踊りを交えて話す大野さん。そして奥さんと3人でカレーを食べて、スタジオで衣裳を見ながらまた話す。尽きない。それからアトリエ公演などに伺うようになった。
そして僕は、このインタビューから舞踏、ダンスについて次第に文章を書くようになって、いまに至るのだった。
だが、大野一雄の踊りの魅力について、まだ書ききれない。というか、わからないのだ。なぜ、すごいと感じるのか、なぜ泣くのか。
そして今日は、それとは異なる涙を流し続けている。あの暖かい掌の感触を感じながら。
      合掌
志賀信夫