ミラマーレ『セヴィリア』

★4.12ミラマーレ・オペラ『セヴィリアの理髪師』六行会ホール
昨年の『愛の妙薬』に続いて二度目だが、本当に楽しいいい舞台。前回は大ホールだが、今回のきれいな小ホール公演は、ミラマーレの魅力をより引き出した。それは観客とともに楽しむオペラ。特に歌手の掛け合いの妙を際立たせて、歌の意味がしっかり伝わり、一体になって楽しめる。こんなオペラさ少ないだろう。狭いゆえに一列目や通路も駆使しながら、原語で通し、簡潔な字幕。だが大半は字幕を追わずともわかる。
アルマヴィーヴァ、バルトロ、ロジーナともにエンジンがかかると、個性をだしたが、フィガロの鶴川勝也は声量、音程、キャラ、表現力ともに見事。オペラには詳しくないが、スコアで勉強せずに、スターのアリアだけを楽しむのでもなく、生の舞台としてオペラを文字通り「歌劇」として物語と歌を丸ごと素直に楽しめる。お薦めです
★写真は外務省前の見事な桜並木。お花見代わりに
志賀信夫