モレキュラー、フラメンコ

butoh-art2008-11-11


11.9日、八戸の豊島重之が主宰するモレキュラーシアターの公演が月島のテンポラリーコンテンポラリー、ギャラリーで開かれた
実験的なパフォーマンス舞台をつくってきた豊島は、今回メイエルホリドとジャン・ジュネのテクストと朗読、投影とダンスにより、芸術表現と社会の問題を提示する
終わって鴻英良、瀬尾育生、豊島によるシンポ。詳しくは別に書くが、観客席には及川広信、清水信臣、港千尋の姿も見られた

11.10月、スペインのセルバンテス文化センター東京の開館記念としてサントリー小ホールでマリア・パヘスの舞台「フラメンコと詩」が行われた。翌日にはスペイン国王も来日するらしく、なかなかのイベントだが、この舞台は凄かった
長身のマリアの姿はダイナミックかつしなやかにくねり、ブランクーシの彫刻、ディフォルメされた体が生、肉を持ち眼前で動き回るかのようだ。打ち鳴らす足音も迫力。カスタネットのテクニックも凄く、なんとも魅力的。そして男性陣と女性陣の群舞、アンサンブルも凄いパワー。カンテの男女も個性を見せる。なかの紫の衣裳の女性は動きにオリジナルなものを覗かせ、引き付けられた
小ホールで間近だったとはいえ、こんな素晴らしい舞台に接する機会は滅多にない。最後は全員スタンディングオベイションで、外に出た観客たちは、ロックコンサート後のように、顔を紅潮させ、立ち去りがたく入り口を取り巻いていた

写真 molecular performance for buzzing flies, photo by ICANOF



志賀信夫4-B