竹本真紀・松澤宥、合田佐和子

竹本真紀という美術家が松澤宥との二人展を開くというので赴いた。昨年亡くなった松澤にどうアプローチをするのかが、関心の一つ、かつ会場のザイムにいる宮田徹也が竹本の前の作品を絶賛していたのが、奥歯に挟まっていた
すると詩人の朗読。主婦歌人田中槐のリアリティに思わず笑う
そのあと松井茂、松井文、田中槐と竹本による話が面白い。松井茂は中ザワと松澤巻き込みプロジェクトに加担したためか、言葉と美術、コンセプチュアルアートについてマジな発言により切り込み、盛り上がる。
松澤宥の世界はわからない。だからこそインタビューをという企画は数年前。残念ながら亡くなったが、彼の生み出した世界、遊んだ世界は広い。

横浜から京橋に行き合田佐和子展。大作もあり充実。広島を初めて題材に入れた絵がある。当時呉にいて、被爆した親類などがいるらしい。社会的な素材が銀幕の美女などの幻想的な画風にどう絡むか。これからが注目される。巌谷国士、長谷川六、若江漢字夫妻、唐組の稲荷卓央、藤井由紀などに会う。
そしてNBAバレエでバレエリュス作品集。「ショピニアーナ」は見事。どれも復元振付家により、かなり原型に近づいているようだ。ラスタ・トーマスはうまいのだが、「薔薇の性」にはもう少し女性性、アンドロジーヌの雰囲気がほしかったか

写真は左から松井文、田中槐、松井茂、竹本真紀
志賀信夫