池田亮司、秋山祐徳太子、ラボ20

★6月20日土曜はまず現代美術館で池田亮司展。テクノロジーアートは、アメリカのEATなどの影響を受けた70年万博からの進化論的芸術。なのに、おそらくこの20年あまり変わっていない。大規模なコドモダマシだが、アートのそういういかがわしさも大事。でかいスピーカーがいくつもあって動くと音が変わって聞こえる作品は体験的で面白かった
★ハプナー秋山祐徳太子はブリキの彫刻でも知られる。堅い素材にユーモアが浮かぶ。今回は山内晶子が野草を合わせた展示。和の生け花にない感覚で作品が生きだした。根津の金魚にて
★横浜のSTスポットではラボ20。久しぶりに見応えのある舞台は手塚夏子のキュレーションゆえか。
特に辻田暁のソロ『カジルニジム』、長い髪にセパレートの衣裳で爪先立ちになることから体自体の動きを生み出す丁寧かつシンプルな作品のインパクトは大きかった。井上大輔百年の孤独』は裸身を曝し体当たりでありながらよく考えられた作品で受けた。石田陽介と松原東洋の作品『二人は雲の中』は、相対する二人が接触せずに相手を感じながら動くという、ノンコンタクト・インプロヴィゼーションともいえるもので、二人とも武道経験があり、そこから生まれたという。メソッド化しても面白い。さまざまな展開が可能だ。タイトルはベタか
柴田恵美『DYEE』は照明もそのままでシンプルに自分の動きを探る。いずれも自分の体と踊りに真摯に向き合い、密度の高い舞台だった
★写真は現代美術館展示中のヤノベケンジ
志賀信夫