薬師寺、武藤容子、板垣あすか

薬師寺展最終日に駆け込み。でも八時まででゆっくり。混雑を避け久しぶりに常設をゆっくりと見たなかの十六面観音像が写真。仏像の豊かなフォルムに女性と男性が入り混じる。仏像は美術としてももちろん魅力的だ。
薬師寺展は展示数は少なく、工夫で見せる印象。常設も展示がきれいに見やすく解説も増えたが、それだけ展示数は半減した感がある。アイヌなど収蔵品の企画展示もわかりやすくてよいのだが、独法化で一般に受けるようにするだけ、シンプルな展示や元の目的から遠ざかる気もする
薬師寺はやはり日光・月光菩薩がメイン。雄大かつ優美で腰のひねりがエロティック。
もう一つの目玉の吉祥天像も素晴らしい。絵画としての魅力に溢れる。麻布に描かれ色褪せ擦れてはいるが、金をまじえた豊かな色使いを想像すると、西欧絵画以上の魅力が伝わってくる
★最近見た舞台で気になったのは、5.11@ディプラッツのメガロシアター、5.18@東京シティバレエでの小林洋壱の振付、5.24@吉祥寺シアター村松卓矢振付大駱駝館壺中天、4.27@ディプラッツの武藤容子、4.28@日暮里サニーホールの板垣あすか、5.7@メルパルクでのNBAバレエ、安達哲治振付のバッハ無伴奏チェロ演奏とバレエダンサーの組み合わせ。
バッハはバレエとコンテンポラリーをつなぐのに適した音楽であることはフォーサイスらも示しているが、バレエダンサーの魅力が引き出されていて楽しかった。
小林は初振付ながらなかなか見応えがあり、今の時代に合う若い感性を感じた。
メガロは毎回新しい挑戦でアイデア以上に沸騰する意識があるようだ
村松は最初のアルチンボルドから楽しい
板垣は舞踏やラテンを背景にソロを模索する素直さに、武藤はシンプルに削ぎ落とす意識に期待する

志賀信夫4-B