椎名麟三・邂逅忌@ 明学、8・8

第34回、椎名麟三といっても、椎名林檎と聞き違われる昨今だが、実は読むと面白い。数年前から明治学院大学の旧聖堂で行っており、今回は寺田博さんの講演。寺田さんは河出書房の「文芸」で中上健次福武書店の「海燕」で吉本ばなならを育てた名編集長で、椎名や梅崎春生らの時代を語る。さらに昴の石波義人さんの朗読「かぼちゃの花」。椎名の魅力は暗い中に迫る真実とユーモア、そしてシュールともいえる奇妙な味など、さまざまなものがある。
懇親会では脚本家の津川泉さんと邦千谷について話し、富岡幸一郎、寺田さんらと渋谷のバーに。窓から花見ができる店。富岡長女が明学に入るためきていて、久しぶりに話す。さらに、いまは時代小説批評を書いている寺田さんと新宿のアンダンテへ。楽しい一夜だった
志賀信夫